すべてが半端

推しが曇って飯がうまい

目黒の虐待事件に思うこと

母親の刑期をいくつにするか悩んだ末、合間をとったような数字になったらしい。懲役8年。長いと取るか短いと取るかは、DV被害を受けていたことを知っているか、その辛さを想像できるかで変わると思う。私は自分はダメだと言われ続ける刷り込みの恐ろしさを知っているから、この母親に対しては情けのようなものを感じる。裁判官は反省した後にまた頑張ってほしいと言っていたが、子供という名の戦場を生きた仲間のようでもあり、家族であった存在を失い、自身の心も解離するほどバラバラになってしまったであろう。そこから頑張るというのは簡単なものではない。虐待やDVというのは生きている限りその苦しみを背負い続ける者のほうが多い。刑期の長さがどちらの方が優しいのか、刑務所の中を知らない私には想像もできないことだ。

彼女の刑期が終わった後に頑張ってほしいと言うなら、せめて加害者である夫のことは終身刑にして、安心して外を歩けるようにしてあげてほしい。今生きている息子さんのことを考えても、間違いなく外に出さないほうがいいのだ。暴力や虐待は弱い方に、弱いターゲットがいなくなったら次はまた別のターゲットを狙う。私の勝手な憶測だが、この男性は息子にも虐待をする可能性があるし、母親が娘を守るために離婚の話をしたとき、息子に対して母親が息子のことを捨てるらしいよと言って責任転嫁をしていたのでもう虐待はされていたと言える。DVは加害者にとって他人でなくなったらもう被害者の立場に立たされることは止められないのだ。そして他人には外面がいいと、もう言っても信じてもらえない。外面がいいから被害者はいくらでも出る。存在そのものが災害のようなもので、逃げられるなら逃げたほうがいいし、防げるなら防いだほうがいいのだ。